メディアリンクス事件
コラムその48  2004/12/2

初心者投資の週1コラムは木曜更新です。
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メディアリンクスが売上高の大幅な水増しを続けていたとして上場廃止になりました。まあ、またか、という感じなのですが、はっきりいえばこういう売上の水増しなんて「常識」だという意識さえあれば、メディアリンクスからの被害を防げたように思います。

ぶっちゃけ、メディアリンクスはIT業界に属する企業なのですが、アメリカのネットバブルにおいても多々あったように、粉飾決算というのはどこでも常態化しているようです。

IT企業の多くが、上場による株高の株券を信用にしているわけですから、かならず売上と利益をださねばならない、たとえ粉飾であっても、という心的プレッシャーは強かろうと思います。

バフェットは企業買収の前に図書館で買収先の企業と業界を丹念に調べるとのことですが、この調査には当然のことながら、その業界の会計『慣習』も含めた意味と解しています。

実質、計上の時期、原価計算など、様々の点で業界の慣習というのはあります。建前として、財務諸表は比較性があるとの教条ですが、そんなものお題目ぐらいにしておきましょう。

つまり、企業・業界の実態まで分からねば、少なくともこういう業界なのだな、という感覚でもない限り株式投資は控えたほうがいいとおもうのです。

いつ、このような天災に遭遇するかわかりません。といいますか、丹念に企業の実態に迫っていけばどういう企業が虚業なのかわかってくるものです。

会計操作は、本質的に単純なものです。たとえば、決算の時期をずらした数社の会社を作り、架空の売上・仕入れを行なう事で、見かけ上の数字をはじき出すことができます。

6月決算のA社と7月決算のB社、ふたつがあったとして、A社は6月20日あたりにB社に商品を卸せば、それだけで売上が伸びます。で、決算の過ぎた7月1日以降に買戻しというかそれに近い取引を行なえばいいのです。それを何社にも渡って行なえば、ばれにくくなります。

メディアリンクもくるくるくるくる、ライブドアやソフトバンクBB、伊藤忠テクノサイエンスといった企業の間に数字が行き来して決算を乗り越えただけ、といえます。

財務諸表は不完全なカルテです。自分のよくわからない企業には金を動かさない、まさに投資のイロハの「イ」のような事件でした。

単的な感想
ITという新しい分野でも会計操作はオーソドックで伝統的なやり方ですね。




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