青色LED訴訟について
コラムその6  2004/2/12

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東京地方裁判所で、青色LED訴訟の判決が出ました。その判決は「発明の対価として200億円の支払」を命じました。基本的にこれは特殊だといわざるを得ないと思います。特殊だと思う理由は、この『青色LED』が画期的な発明であった、ということです。

(日経によれば青色LEDではなく、特許404号がその実現に大きく貢献したとありました。)

判決文の骨子においても、発明者の発明によってダイオードがすべての色を実現できるようになった、と触れられています。この判決には、企業のいろいろな批判がありますが、基本的に私はこの判決を妥当と考えます。

(企業側の批判のに、なんでリスクの高い研究開発費を投じながら、その旨みを享受できへんねん、が主。もっともです。)

なぜ、妥当なのか?

その理由は、「夢」ができる、ということです。

今の小学生に、将来の夢は?と質問したとします。おそらく、「野球選手→メジャー→銭を稼ぐぞ!」か「サッカー選手→ヨーロッパ→銭を稼ぐぞ!」が多いのですが、小4〜小6くらいになると、決まって「公務員」が多くなってきます。

「公務員」でなにをするの?と先生がその生徒に質問しても答える事ができません。(公務員志望における志望動機は大学生でも小学生でもおんなじですね。)

何となく寂しい気分がしないでもありませんが、子供たちの夢に
「科学者になる→画期的な発明→銭を稼ぐぞ!」があってもいいと思います。

今、新聞等で、数学ができない子供たち、とやらでおもしろおかしい記事があります。はっきりいいまして、
「儲からないならやらない」という意識があると思います。

そんなに子供も馬鹿ではありません。「儲からないなら、やりません」


判決について戻りますが、この巨額の請求が認められたのも、企業側の「対応」がまずかったのだと思います。これはいける!と思って、ゼニが回り始めた時点で、こんなもんで、手をうってくれよぅ、とでもいっておけばよかったのに、寸志並の報奨金ではそら、怒りますわ。

しかも、発明大国たるアメリカが隣にあるのです。発明の対価はいかに?についての情報が耳に入らないことはありません。はっきりいえば、「まずい対応」だったのでしょうね。

(時代の流れが読めなかった、よくありがちな経営者の反省文です。)

発明には二つの要素があると思います。

これまでにない、画期的なもの、と従来のものを改良したもの、とに分けて考えないと混乱してしまいます。しかし、それで銭儲けができるかどうかということです。
ノーベル賞モノの発見をしたとしても、それがビジネスに繋がらなければその投資は赤字になってしまいます。発明の性質と、それに見合った報酬(手数料)、それは資本主義上、当然だと思います。


子供の夢のために、こうした判決が出たのはいい傾向だと思います。巨額の発明対価が企業の研究開発を鈍らせる、という論調がありますが、そのときこそ「ストックオプション」でしょう。


わたしは、「ストックオプション」に対しては批判的です。しかし、こうした画期的な発明が、企業に、ひいては株主に貢献したのですから、会社の一部を譲渡してもよい十分な理由があります。十分な理由のないストックオプションが乱発される中で、「発明の対価にストックオプション」は数少ない、発行理由と考えます。
(ここにたっぷりと皮肉をこめています。)


子供の夢から、ひいては企業の資本政策までにカツをあたえる、興味深い判決でした。

単的な感想
技術は人のアタマからできるのであって、役員や法人の「のうみそ」ではない。




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