| 先週と今週のコラム、ジェシー・リバモアについてはネタ本があります。 角川書店から出版されている「世紀の相場士 ジェシー・リバモア」(リチャード・スミッテン著 藤本 直=訳)についての伝記がネタ本です。リバモアという名の相場士を知ってはいたのですが、どんな人か知らなかったので読んでみたわけですが、大変面白かったです。
本書の中では脈々と続く株式市場の怪しさが書かれていますし、おそらくこの怪しい市場のやり取りは現在でも本質は変わっていないでしょうね。そういう意味で勉強になりますよ。配当がおりたら読んでみてください。
たとえば、企業のオーナーが自分の持ち株を処分するときに、買い叩かれないようにうまーーく市場に流通させる術やらなんやら。そのほか先物について、今となっては昔のエンロン事件のようなものがアメリカの1900年の初頭からあったというのは非常に勉強になりました。
※ これは馬鹿らしい話ですが、ジェシーという名前なのでわたし、南国のおっさんだと思っていましたが、リバモアはニューイングランドの寡黙さ、粘り強さを備えた非常な「イイ伊達男」でした。
アロハシャツを着ていたイメージだったのでそのイメージの落差も面白かった要因のひとつだと思っております。

本書「世紀の相場士 ジェシー・リバモア」ではリバモアの資金管理についてに章を取っているのですが、その章の始めにバフェットの言葉が添えられています。
「ルールの第1は『金を失うな』であり、ルールの第2は。。。ルール第1を忘れるなということだ」
−ウォーレン・バフェット 自身のルールを問われて
ま、リバモアの資金管理も「金を失うな」ということです。リバモア自身が相場士なので、金は自分の持ち弾ですから当然といえば当然なのですがね^^
ちなみにカネのない相場士を「在庫のない商店のの親父」と表現していますが大笑いしました。
そのほか、株式投資の成功の大きな条件として「忍耐力」ということを挙げているのにも、バフェットと共通するのではと感じます。
「考えをめぐらすことで金が儲かるのではない。ひたすら待つことで金が手に入る」
やはりそうなのか、と深く納得したわけです。
ピーター・リンチは「10倍株」を探せといっていますが、おそらくそれが本当に自分のポートフォリオを劇的に向上させる主要因になるからだとわたしは考えます。
バフェットのそのポートフォリオもよくよく調べれば、むっちゃくっちゃに成績を上昇させたのはコークやアメリカンエクスプレスなどの数種類(数十?)の銘柄です。
リバモアが超巨大な財産を作り上げた29年ブラックマンデーの大暴落の空売りなども待ちに待ったということなのでしょう。

リバモアは、その他、悲劇的な人生でも有名です。
女房は酒。長男は母親に銃で打たれたり、酒・浪費の毎日で女癖も悪く、家庭内暴力を振るう。リバモアの家庭生活はあまり幸せではなかったでしょう。
そしてリバモアはひとり銃をこみかめに当てて自殺します。
読後感は以下。
リバモアの人生前半のはなばなしさ(故郷から数ドル紙幣を母親から譲り受けて逃げるように上京。株バクチの店でチョーク係としてキャリアをはじめ、20代で数万ドル以上を手にするようになる。このサクセスストーリーは胸を沸き立たせました^^)、そして人生後半から暗雲が立ち込める人生になんとなくむなしさを覚えました。
中国のことわざに「人は長たるを以って打たれる」とありますが、リバモアを見るとなるほどなぁと思いました。
「世紀の相場士 ジェシー・リバモア」(リチャード・スミッテン著 藤本 直=訳)
マンガ 伝説の相場師リバモア(小島利明
パンローリング)
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