バフェットは30代半ばで、ひと財産を築きました。
そこまでは、多いんですよね。
しかし、バフェットはそれ以後も、使いきれないほどの財産を築きます。
結果的には、ビル・ゲイツに次ぐ、全米2位の資産家になったのです。しかも、財産が増えても使いません。
彼の息子は、父は自分で庭の芝刈りをするのを気に入っているといっています。
アメリカの生活のシーンでよく出てくる、あの赤い芝刈り機に乗って、トコトコ庭を往復していたのを語っています。
「いったい何のために、お金を稼いでいるのですか?」
「財産を増やそうとするのはどうしてですか?」
雑誌のインタビューで、バフェットは聞かれました。
答えは簡単で、「ゲームだね」と答えたのでした。
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清水一行の小説に「相場師」という作品があります。
そのなかで、主人公の相場師のしぐさを通して、とてもよいことをいっています。
「相場師」の主人公は、お金を数えません。
主人公は、相場で無茶とも言える強気で、徹底的に自分の意地を張り通す、相場師です。
こんな豪気な相場師がお金を数えないのは、理由がありました。
「相場という極めて抽象化された対象と対峙している限り、相手は何株の売り物であり、何円かの値動きでしかなかった。」
「だが、もし、周平が(主人公)その強気や意地を、一度金銭の単位に換算し、置き換えて理解しようとしたら、ちょっとした意思や行動が、たちまち何千万円、何億円という具体的な得失の数字となってあらわれてしまうはずだった。」
引用を続けます。
「普段に何千万、何億円という得失を意識し、そういう計算を基にした理解で、絶えざる相場との対決に私財の評価をさらさなければならないとしたら、それは確かに背負いきれない負担だったし、あるいは気が狂ってしまうかもしれないことであった」
バフェットが「ゲーム」と答えたのに、納得がいったのは、この一節を読んだときでした。
バフェットは、株という「感情の起伏の世界」で、ゲーム化できる手法にて成功を収めたといえるでしょう。
ビジネスの良し悪しは、ゲーム化でき、抽象化しやすいものです。財務諸表の分析に感情は入り込まないでしょう。
問題は株価なのです。株価の値動きを追うのは、どうしても、感情に左右されてしまいます。
「ゲームでやってる」といっても、感情に流されては、ゲームですらいい成績はでないでしょう。
怒り狂いながらでは、ゲーセンの格闘ゲームの対戦ですら負けるのです。
バフェットも「50セントをケチったおかげで、数百ドル損したよ。こういうのは直したいね」ともいっています。
バフェットは、株価でもよくミスを犯しているのです。
株価の判断がむずかしいのは、どうしても感情が入り込むからです。
素人でも勝ちやすい方法が、長期投資といいますが、その理由に「一時的な感情に流されることから免れている」ということを挙げることができるでしょう。
流されまくりだと、どうしても勝率は下がります。自明の理です。
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